「野方耕市の軌跡」（ネタバレあります）

　

「クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ」。

その中に収録されている「野方耕市の軌跡」。

　

クロノス・ジョウンターシリーズはキャラメルボックスで舞台化されている。

現在も「きみがいた時間　ぼくのいく時間」が上演中。

そのすべてに登場する「野方耕市」。

舞台を観ていて、「いつか野方耕市を主人公に書いて欲しい」と願っていた。

それほど存在感のある、そんな人だったから。

　

　

キャラメルボックスの舞台に登場するたびに、野方耕市を知りたくなった。

　

例えば『クロノス』で・・・

吹原和彦にクロノスの使用を許したとき、野方は何を思ったのか。

『ミス・ダンでライオン』で・・・

鈴谷樹里になぜクロノスのことを話したのか。

クロノスでひー兄ちゃんを助けることを、なぜ応援したのか。

『あしたあなたあいたい』で・・・

枢月圭がクロノスで布川を追いかけるのを許したのか。

　

あの時野方は何を思っていたのか？

そもそも野方はどうしてクロノス・ジョウンターの開発に力を注いだのか？

会社で開発中止になったのに、こっそり開発を続けたのはどうしてか？

　

野方について知りたいことだらけになった。

文章でもいい、舞台でもいい。

とにかく、野方耕市の物語を教えてくれ～～～～！と叫びたくなった。

　

「クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ」の目次で、

この「野方耕市の軌跡」を見つけた時は、鳥肌が立った。

読み始めると止まらない。

胸の奥がざわざわして、心臓がドキドキした。

クロノス・ジョウンターとパーソナル・ボグⅡの合わせ技。

未来で出会ったあの人。

名前だけだけど、幸せにしているというあの二人。

布川が見た朝日楼旅館。

クロノス・ジョウンターシリーズのオールスター祭みたいなことになってた。

　 

もちろん、いろいろな人が登場するのはおまけみたいなもので、

「野方耕市の軌跡」は私を納得させた。

私の中で、クロノス・ジョウンターシリーズは完結した気がする。

もう少し欲をいうならば、やはりこれも舞台化して欲しい。

キャラメルボックスの舞台で観てみたい。

　

やるよね・・・きっと。キャラメルボックスは。

もう一度聞けるかな・・・・「はい野方いまここー。」